「ウォーターサーバーの水ボトルってみんな同じなの?」そのような疑問を持っている人は少なくないです。
実際にはじめてウォーターサーバーを利用する人にとっては、どれも同じに見えてしまうかもしれません。
ですが配送方式の違いや素材の違いがあるため同じではありません。今回は、ウォーターサーバーの水ボトルの違いについてわかりやすく解説します。
水の容器の種類によっては、メリットだけでなくデメリットに感じてしまう恐れもあるため必ず確認してください。
ウォーターサーバーの「ワンウェイ」と「リターナブル」各ボトルの違いを解説!
ウォーターサーバーを契約する前に、必ず調べておきたいのが「ボトルの配送方式」および「ボトルの特徴」です。
ウォーターサーバーの水ボトルは、各社同じ配送方法で同じペットボトルを使っているというわけではありません。
ウォーターサーバーのボトルの配送方式には「ワンウェイボトル方式」と「リターナブルボトル方式」がそれぞれあります。
まず、英語で「一方通行」の意味を持つワンウェイボトル方式は「返却不要」のタイプです。つまり、飲み終わった水ボトルは家庭で処分できるのが特徴です。
反対にリターナブルボトル方式には「飲み終わった水ボトルを返却しなくてはいけない」という特徴があります。
それぞれのメリット・デメリットについては後ほど解説していきますが、どちらの方が優れているというのはありません。とらえ方は利用者次第です。
また素材に関しては、ワンウェイボトル方式の方は小さく潰して資源ごみとして出せるようやわらかいペットボトルを採用しています。
一方リターナブルボトル方式の方は、頑丈なプラスチックでできているのが違いです。ちなみにリターナブルボトル方式は、回収した水ボトルに減菌処理を施し再利用します。
ワンウェイ方式の処理方法を解説
ここでは、ウォーターサーバーのワンウェイボトルの処理方法を順番に解説します。飲み終わった後自宅で処分できるワンウェイボトルは、下記の順番で廃棄しましょう。
- ワンウェイボトルの処理方法①:水ボトルのキャップを外す
- ワンウェイボトルの処理方法②:水ボトルに貼ってあるキャップシールも剥がす
- ワンウェイボトルの処理方法③:水ボトルの真ん中部分をゆっくり踏みつける
- ワンウェイボトルの処理方法④:コンパクトに潰した後はペットボトルゴミとして出す
以上です。まず水ボトルのキャップを外しましょう。水ボトルのキャップはポリエチレンなので、不燃ゴミとして出してください。
そして水ボトルを潰す際ですが、床に傷が付かないようタオルを敷くのがおすすめです。また、足を怪我しないようスリッパを履いて潰します。
水ボトルがコンパクトになったら、ペットボトルゴミ(リサイクル)として出しましょう。
リターナブル方式の処理方法を解説
次はリサイクル可能なリターナブルボトルの処理方法です。リターナブルボトルは業者が水ボトルを回収してくれます。
例えばリターナブルボトルを採用しているウォーターサーバーアクアクララは「次回お水のお届け時に空ボトルを回収する」としています。
ボトル回収のみの訪問は行っていませんので、次回の配送時までボトルは保管しておきましょう。
ウォーターサーバーのワンウェイボトル方式のメリット・デメリットを紹介
ここでは、ウォーターサーバーの「ワンウェイボトル方式」のメリット・デメリットをお伝えします。
詳細は次からお伝えしますが、メリットには「水ボトルの置き場所を取らない」という点が挙げられます。一方デメリットは「ゴミの分別が必要」といった点です。
それぞれ見ていきましょう。
メリット
ウォーターサーバーのワンウェイボトル方式には次のメリットがあります。
- ワンウェイボトル方式のメリット①:空ボトルを保管しておく必要がない
- ワンウェイボトル方式のメリット②:水ボトルは再利用ではないため衛生的
- ワンウェイボトル方式のメリット③:軽量なので水交換が楽
- ワンウェイボトル方式のメリット④:ビニールパックはゴミがかさばらない
まずは「空ボトルを保管しておく必要がない」です。
リサイクル可能なリターナブルボトル方式のウォーターサーバーでは業者が空ボトルの回収に来ますが、ワンウェイボトル方式はそのまま処分できます。
なお、リサイクル可能なリターナブルボトル方式が衛生的ではないということではありませんが、ワンウェイボトル方式は都度新しい水ボトルが使用されます。
そのためリサイクル可能なリターナブルボトル方式のウォーターサーバーと比べて、人によっては「衛生的である」と感じるでしょう。
また、ワンウェイボトル方式のウォーターサーバーの中にはプラスチックボトルではなく「ビニールパック」を使用しているところがありますが、そのタイプはボトル交換が楽です。
というのもウォーターサーバーの水ボトルは通常12リットル(約12キログラム)ですが、フレシャスなどが採用しているビニールパックは4.7L(約4.7kg)に対応しています。
そしてビニールパックのウォーターサーバーなら、水ボトルと比較しゴミがかさばらないという点もメリットです。
デメリット
ウォーターサーバーのワンウェイボトル方式にはデメリットもあるので見てみましょう。
- ワンウェイボトル方式のデメリット①:空ボトルを処分する際ゴミの仕分けが必要
- ワンウェイボトル方式のデメリット②:ペットボトル用のゴミ箱を占領する
- ワンウェイボトル方式のデメリット③:リターナブルボトル方式より価格が高い
- ワンウェイボトル方式のデメリット④:ボトルの容量が少ないため交換頻度が増す
まずワンウェイボトル方式では「空のゴミが出る」のがデメリットです。
リサイクル可能なリターナブルボトル方式のようにボトルの返却は必要ありませんが、その分ゴミの分別が必要です。
ワンウェイボトル方式の中でも、ペットボトルタイプはペットボトルゴミとして出せます。ですがポリエチレンのキャップについては「不燃ゴミで出す」といった決まりがあります。
なお、ゴミ出しのルールについては各自治体によっても異なるため確認しておきましょう。
また、ペットボトルは本数が多いとゴミ箱を占領してしまうという点もデメリットです。
特にワンウェイボトル方式のウォーターサーバーは通常12リットルボトルを使用するため、コンパクトに潰してもそれなりにかさんでしまいます。
そしてワンウェイボトル方式は使い切りなので、リサイクルできるリターナブルボトル方式と比べて価格が高い傾向にあります。
天然水とRO水といったお水の違いもありますが、例えばワンウェイボトル方式を採用している天然水のプレミアムウォーターの価格は「12リットルで2,117円(税込)」です。
一方、リサイクルできるリターナブルボトル方式を採用したRO水のアクアクララの価格は「12リットルで1,512円(税込)」です。(※どちらも通常プランの料金)
また、ワンウェイボトル方式の中でも軽量のビニールパックのウォーターサーバーだと、お水の容量が少ないため交換の頻度が増すといったデメリットもあります。
ウォーターサーバーのリターナブルボトル方式のメリット・デメリットを紹介
次に、リターナブルボトル方式のウォーターサーバーのメリット・デメリットも見ていきましょう。
リターナブルボトル方式のウォーターサーバーは「空ボトルの返却が必要」なので、まずはその手間がデメリットだといえます。
一方で、ボトルはリサイクルされるため「環境にやさしい」点はメリットです。その他のメリット・デメリットについても詳しくお伝えします。
メリット
ウォーターサーバーのリターナブルボトル方式には次のメリットがあります。
- リターナブルボトル方式のメリット①:ボトルは再利用されるため環境に優しい
- リターナブルボトル方式のメリット②:ワンウェイボトル方式と比べて割安
- リターナブルボトル方式のメリット③:ボトルが頑丈なので破損の心配がない
- リターナブルボトル方式のメリット④:ボトルが潰れないため見た目がよい
リターナブルボトル方式のウォーターサーバーは、空ボトルを業者が回収してくれます。回収された空ボトルは洗浄・殺菌され再び使用されます。
つまりこのサイクルにより極力ゴミを減らすことができるため、環境にとってのメリットは大きいです。
また、リターナブルボトル方式の水ボトルは容器を再利用することにより、ワンウェイボトル方式と比べてコストを抑えられるのもメリットです。
「まずは価格の安いウォーターサーバーから利用してみたい」と考えるなら「12リットルボトル×1本」から注文できるRO水のウォーターサーバークリクラを試してみてください。
クリクラのひと月の価格は「1,920円(税込)~」となっており、通常4千円ほどする他社のウォーターサーバーの価格と比べてお得です。
また、リターナブルボトル方式で使用されているガロンボトルは、衝撃に強いポリカーボネート樹脂で作られているため頑丈なのもメリットです。
例えウォーターサーバーのお水を交換するときに落としてしまっても、破損の心配がありません。
その他、リターナブルボトル方式は見た目の面でもメリットです。というのも、ワンウェイボトル方式の水ボトルは水が減っていくにつれ潰れてしまいます。
一方リターナブルボトル方式の水ボトルは最後まで形状を保ってくれます。
「気にならない」という人もいるかもしれませんが「インテリアの見た目にこだわりたい」という人にとってはメリットです。
また、形状が保たれるリターナブルボトル方式は「水の残量がひと目でわかりやすい」という点もメリットだといえます。
デメリット
次に、ウォーターサーバーのリターナブルボトル方式のデメリットも見ていきましょう。
- リターナブルボトル方式のデメリット①:ごつごつした見た目がスマートじゃない
- リターナブルボトル方式のデメリット②:空ボトルの回収まで保管スペースが必要
- リターナブルボトル方式のデメリット③: 外気が入るため衛生面での不安がある
- リターナブルボトル方式のデメリット④: ポリカーボネート樹脂の安全性が気になる
環境に優しい点がメリットだったリターナブルボトル方式ですが、4つのデメリットがあります。
まず、リターナブルボトル方式のメリットでお伝えした「潰れないため見た目がよい」ですが、外観については「ごつごつした見た目」のためデメリットにも感じられます。
好みの問題もありますが、むき出しの水ボトルを見て「スマートじゃない」「デザイン性に欠ける」という声も少なくありません。
「むき出しの水ボトルがイヤだ」という場合は、ワンウェイボトル方式のウォーターサーバーの中でも水が隠れるタイプがおすすめです。
例えばプレミアムウォーターの「cado×PREMIUM WATER ウォーターサーバー」は、完全に外側から水ボトルが見えません。
そして、おしゃれなウォーターサーバーとしても人気です。
またリターナブルボトル方式のウォーターサーバーは、空ボトルの回収まで保管しておかなくてはいけない点もデメリットです。
リターナブルボトル方式のウォーターサーバーは、次回お水の配達時に空ボトルが回収されます。残念ながら空ボトルの回収のみには対応していません。
リターナブルボトル方式のガロンボトルは、ワンウェイボトル方式の水ボトルと違ってコンパクトに潰せませんので、場所を取ってしまいます。
その他、リターナブルボトル方式には「外気が入るため衛生面での不安がある」という点もデメリットです。
ガロンボトルはワンウェイボトル方式の水ボトルと違って、構造上水を飲むごとにぶくっぶくっと外気が入ります。
そのため「空気中の雑菌がボトルに入る」「水の品質が劣化しやすい」という不安が指摘されています。
それとガロンボトルに使用されているポリカーボネート樹脂ですが、環境ホルモンであるビスフェノールAという物質が溶出する可能性があるとの指摘もあります。
当然ガロンボトルでも安心・安全の設計で作られていますが、心配な場合はリターナブルボトル方式のペットボトルを選びましょう。
ウォーターサーバーのボトルタイプを含む4種類の水容器の特徴を紹介!
ウォーターサーバーにはワンウェイボトル方式とリターナブルボトル方式がそれぞれあるとお伝えしてきましたが、ここでは水ボトル(容器)についても見てみましょう。
ボトルをはじめとした水の容器には、現在下記の4種類があります。
ペットボトルやビニールパックの水容器についてはイメージが付きやすいはずです。ですが「水道直結型」についてははじめて聞く名前かもしれません。
詳細は後ほどお伝えしますが、水道直結型のみ水ボトルを必要としません。水道水を使用しているため、お水を購入しなくてもよいのが特徴です。1つずつ特徴を見ていきましょう。
①:ペットボトル
ウォーターサーバーのボトルタイプを含む4つの水容器の1つ目は「ペットボトルタイプ」です。
ペットボトルタイプは、特にワンウェイボトル方式の天然水のウォーターサーバーで採用されています。
ペットボトルと同じ樹脂で作られているため、女性でも簡単に潰せるのが特徴です。飲み終わったペットボトルは資源ごみとして処分してください。
ペットボトルタイプの水容器を採用している代表的なウォーターサーバーを見てみましょう。
- ペットボトルタイプ:プレミアムウォーター(天然水)
- ペットボトルタイプ:コスモウォーター(天然水)
- ペットボトルタイプ:うるのん(天然水)
- ペットボトルタイプ:Kirala Water(天然水)
- ペットボトルタイプ:ハワイウォーター(RO水)
見るとわかりますが、天然水のウォーターサーバーがほとんどです。
②:プラスチックボトル
ウォーターサーバーのボトルタイプを含む4つの水容器の2つ目は「プラスチックボトル(ガロンボトル)」です。
プラスチックボトル(ガロンボトル)はリターナブルボトル方式で採用されています。都度回収され、殺菌したあと再び利用されるため環境に優しい水ボトルだといえます。
主にはアクアクララなど、RO水のウォーターサーバーで見ることができます。なお、プラスチックボトル(ガロンボトル)は、天然水と比較して価格が抑えられているのが特徴です。
下記に、プラスチックボトル(ガロンボトル)の代表的なウォーターサーバーを記載しました。
- プラスチックボトル(ガロンボトル):アクアクララ(RO水)
- プラスチックボトル(ガロンボトル):アルピナウォーター(RO水)
- プラスチックボトル(ガロンボトル):クリクラ(RO水)
- プラスチックボトル(ガロンボトル):マーキュロップ(天然水)
ほとんどがRO水のウォーターサーバーです。天然水のウォーターサーバーはマーキュロップくらいしかありません。
③:ビニールパック
ウォーターサーバーのボトルタイプを含む4つの水容器の3つ目は「ビニールパック」です。
ビニールパックを使用しているウォーターサーバーは多くありませんので、馴染みがないかもしれません。
なお、ビニールパックはワンウェイボトル方式のウォーターサーバーで採用されています。
スーパーのビニール袋と同じ素材のポリエチレンで作られているため、使用後は通常のゴミとして処分できるのがメリットです。
また、ガロンボトルやペットボトルと比較しビニールパックは少量で軽いため、どなたでも扱いやすいのもメリットです。ただし水の消費量が多い家だと使いにくく感じます。
下記にビニールパックを採用している代表的なウォーターサーバーを紹介します。
- ビニールパック:フレシャス(天然水)
- ビニールパック:Kirala Water(天然水)
- ビニールパック:サントリー天然水ウォーターサーバー(天然水)
- ビニールパック:シンプルウォーター(天然水)
見てみるとわかりますが、ビニールパックは天然水のウォーターサーバーで多く使われています。
④:水道直結型
ウォーターサーバーのボトルタイプを含む4つの水容器の最後は「水道直結型」です。
馴染みがないかもしれませんが、水道直結型のウォーターサーバーとは水道管から流れてきた水道水を本体に搭載した専用のろ過フィルターで浄化するタイプです。
つまり水道直結型では、水ボトルをはじめとした水容器を必要としません。毎月定期的にお水を購入しなくてもよいのがメリットです。
「お水代がかからないならお得なの?」と思うかもしれませんが、毎月ウォーターサーバーのレンタル代はかかるため、他と比べて極端にお得というわけではありません。
いずれにしても「毎回のお水交換は面倒」「天然水やRO水でなくても構わない」という場合は、水道直結型のウォーターサーバーがおすすめです。
ここで代表的な水道直結型のウォーターサーバーを紹介するので見てみましょう。
- 水道直結型:楽水ウォーターサーバー
- 水道直結型:ウォータースタンド
- 水道直結型:エブリィフレシャス
水道直結型のウォーターサーバーは数が多くありません。安さで選ぶなら「月額3,278円(税込)~」利用できる楽水ウォーターサーバーがおすすめです。
ウォーターサーバーの水ボトル保管場所と注意点を紹介
「ウォーターサーバーの水ボトルってどこに保管しておいたらいいの?」といった疑問もあるでしょう。
空のボトルなら気にせず場所を見つけて保管すれば良いですが、未開封のお水の場合置き場所に迷ってしまうはずです。
ウォーターサーバーの水ボトルを保管する上で重要なのは「清潔な場所に置く」ということです。ここでは注意点も含め、水ボトルのおすすめの保管場所を紹介します。
おすすめの保管場所
ウォーターサーバーの水ボトルを保管する上でおすすめの場所は「ウォーターサーバーに近い場所」と「取り出しやすい場所」です。
水ボトルは決して軽いものではありません。特にガロンボトルや12リットルのペットボトルは重いため運ぶのに苦労します。
そのためウォーターサーバーから離れた場所に置いてしまうと、お水交換の度に腰などに負担を感じてしまうためおすすめしません。
また、水ボトルは取り出しやすいところに置きましょう。水ボトルには12リットルの他にも様々な容量のボトルがあります。
例えば少ない容量のビニールパックなら、テーブルの上などにストックしておくと、いざというときすぐに交換できます。
保管に向かない場所も紹介
ウォーターサーバーの水ボトルの置き場所については、上で紹介したポイントを参考にしてほしいのですが、それ以外に下記の注意点も覚えておいてください。
- 直射日光の当たる場所や高温多湿の環境を避ける
- 暖房器具の熱が当たらない場所に置く
- ニオイのあるものの近くには置かない
直射日光が当たると紫外線の影響で水の品質が劣化する恐れがあります。また、水ボトルの劣化につながる可能性もあるため避けて置くようにしてください。
そして暖房器具の側に置くのも避けましょう。熱の影響を受けて、水質やボトルが劣化する可能性があります。
同様にニオイの強いものの近くにも置かないことです。長時間置いておくと、密封されていても水にニオイが移ってしまう恐れがあるからです。
以上の注意点も忘れず、最適な場所に水ボトルを保管しましょう。
ウォーターサーバーに関する今回のまとめ
ここまでウォーターサーバーの水ボトルの特徴についてお伝えしてきました。
ワンウェイボトル方式とリターナブルボトル方式の、それぞれメリット・デメリットや対応しているボトルの特徴がわかったはずです。
それでも「どれにしようか悩む」という場合には、はじめに「天然水やRO水などどのお水を飲みたいか」を決めましょう。
天然水なら通常ワンウェイボトル方式がほとんどですし、RO水ならリターナブルボトル方式が多いです。
次にボトルの重さやボトル交換のしやすさを考えて選ぶと失敗しません。ぜひ参考にしてください。